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2014.09.11
私の言う 「腸内飢餓」 の定義
まだの方は先にこちらの記事をお読みください。
「一番優先されているのは現状維持」
「”太る”という言葉の2つの意味」
前回の記事 『 ”太る” という言葉の2つの意味』 において、設定体重(set-point weight)をアップさせるのは "空腹" のメカニズム(厳密には腸内飢餓)である・・・と言いましたが、それを簡単に説明させて頂きます。
もちろん、糖質やタンパク質・脂質を含めて、太る為に栄養素は必要ですが、それは後の話・・・。太れる体になるのと、実際に食べて太るのにはタイムラグ(時間のずれ)があるからです。
※ここで言う『腸内飢餓』とは、何日にも渡って全く食べない(食べれない)ことではありません。
私の言う ”腸内飢餓”の定義
(1)食事をして胃腸が動いている状態で起こる。
(2)食事と食事の間(朝食~夕食、昼食~遅い夕食、夕食から翌日の昼食 etc)にできる、腸内にある物質がすべて消化されてしまった状態をいう。(認識しているのは、7~8mあると言われる腸全体、あるいは小腸だけかも知れない)
つまり、栄養を摂ろうと胃腸が激しく動いているのに、すべて消化されてしまって体が『食べ物がない・・・』と認識する状態であり、単なる「空腹」と異なるのは、以下の点です。
a)タンパク質・脂質・水も含めて、基本的にすべて消化された状態
b)繊維質が全くない、又はそれに近い状態(※精製された炭水化物が太りやすいというのは、この理由による)
▽人間は進化の過程で、飢餓に備えて肝臓・骨・筋肉・脂肪組織などに栄養を貯め込むことを行ってきました。一度食べたら、次はいつ食にありつけるか分からないからです。
その観点から見ると、肥満も飢餓に際して体にエネルギーを貯め込もうとするメカニズムのはずです。
しかし、それならあまり食べれない(食べない)人のほうが、栄養を貯め込もうとするメカニズムがより強く働くはずです。それにもかかわらず、この飽食の時代に、食べている人が太っていて、食べる量が少ない人が痩せている・・・様に見えるから誤解をうけるのです。
これには訳があります。(私の実体験を元にした理論です)
身体が、「何をもって飢餓 (=食べ物がない)と認識しているのか?」という問題です。
「どれだけ摂取したのか?」という絶対量で判断されているのではなく、腸内での消化の進行具合をもって「食べ物があるか、ないか?」が判別されているからです。
つまり沢山食べても、消化の良い炭水化物とタンパク質に偏る食事で、空腹を何時間も我慢している状態は飢餓に近い状態になります。
逆に少量しか食べてなくても、繊維質の多い野菜や、乳製品・肉・脂質などをバランスよく5~7時間おきに食べていると、消化されない物質が24時間絶えることなく腸内に残ってしまうので飢餓とは判別されません。
腸の中では、消化されない物質が残っている状態を「食べ物がある」状態と認識しているのです。
大昔の私達の祖先が、ナッツや肉や根菜などを食べ、丸一日食事にありつけなくても「飢餓」とはならなかったのに対し、現代の私達は、たった7-8時間でも食べる物によっては「飢餓である」と判断されてしまう可能性があるのです。
これは、1980年頃から世界で発生する肥満の増加が 、摂取カロリーの増加に必ずしも起因するのではなく、むしろ①精製された炭水化物や消化の良い食べ物、②ライフスタイルの変化に伴う不規則な食習慣(朝食抜き、遅い夕食など)と関係しているーということを伝えるための重要なメッセージです。
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➡「少ししか食べてないのに太る、とはどういうことか?」